5歳の息子とケンカしちゃうときの対処法を考える

5歳の息子の発言や行動にイラっとしてケンカになることがあります。大人気なく正論で子供を追い詰めたり。傷つくと分かっている言葉をぶつけたり。息子の自尊心はもうボロボロに傷ついているのでは。。。

このままでは息子といい関係を築けない!

そこで、ケンカしちゃう問題への対処法をアドラー心理学的に考えてみることにしました。

課題の分離を実践しているつもりなんだけど・・・

今まで私が子供の発言や行動にイラっとしたとき、アドラー心理学でいうところの課題の分離を意識して対応するようにしていました。例えば、

<腹立事例>
前の日に息子がスキーに行きたいと言っていたのでスキーに行くことになっていたが、朝の準備をやるやると言いつつなかなかしない。
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準備が面倒なら行かないという方法もある。行きたいなら準備をしよう。どっちにするか決めて欲しい。とお願いする。
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行きたい。でも準備はしない。分かってる!やるって!と言いつつしない。
 ↓
腹が立ってきた。お母さんはもう行かない宣言。そしてケンカ。

アドラー心理学の課題の分離は、最終的な責任を取るのは誰か?困るのは誰か?によって誰の課題なのかを明らかにし、他人の課題には介入しないというものです。

スキーに行きたいけど準備が終わらないという課題の場合、責任を取るのはスキーに行きたい息子本人です。なので準備をしなかった場合の当然の結末として、スキーに連れて行かないという対応をしました。

ここまではアドラー的課題の分離ができたのではと感じていました。

しかしこの後、スキーに行けなくて腹を立てた息子が、叩いたり大声を出したり泣いたり怒ったりしました。どんなことをされてもスキーには行かない、反応しない、怒り返さないを貫くのがアドラーと思ってそうしていたのですが、我慢できなくてめちゃくちゃ怒ってしまいました。怒ったらアドラー失敗です。

原因論ではなく目的論 ー私の目的は?ー

アドラー心理学では、原因があって行動するのではなく、目的があって行動するという考え方がありますね。例えば嫌なことをされたから感情的に怒っているのではなく、大きな声を出したい(ストレス発散とか)という目的のために、嫌なことをされたのを利用して怒っている。のような考え方です。

その考えにもとづくと、私の目的は何だったのか?

私は怒っている間こんなことを考えていました。

・自分のせいでこうなったと気づいて欲しい
・どういう行動をすればよかったのか考えて欲しい
・今後同じことを繰り返さないで欲しい
・謝って欲しい

私もスキーに行きたかったんです。でも準備が間に合わないとスキーに行けないって結末を息子に体験させて、後悔させて、その失敗から学んで欲しかったんです。さらには自分のせいでこうなったと謝って欲しかったんです。

でも失敗から何を学ぶか、その後どうするかは息子の課題でした。

私がスキーに行かないと言ったのも、その後怒ったのも、なぜ怒っているかくどくど説明したのも、全部息子をコントロールしようという目的のためだったのです。

そこで考えた対処法 ーなかったことにする!ー

息子の行動のせいで息子がやりたいことができなかったり、その場の雰囲気が悪くなったりした時に、当然の結果を体験してもらうのはアドラー的にOKだと思います。

でもその結果息子がどうするかについては、期待してはいけません。これがなかなかできずにイライラしちゃう。そこでイライラしないための魔法の言葉、「なかったことにする!」を唱えてみることにしました。

スキーに行けなくてショックだった、叩かれて嫌だったなどの私の気持ちは、どんなに謝られてもすぐには晴れません。謝るぐらいなら最初から準備してくれ!とモヤモヤ思うわけです。

今されたことは許せない。でも次に同じことがあった時に同じ失敗を繰り返さなければいいわけです。そして失敗を繰り返さないようになるかどうかは、私がどうにかできることではないんです。なので怒っても意味がないんです。

怒りたくなっちゃう。イライラしちゃう。謝らせたくなっちゃう。という気持ちをグッとこらえるために、「なかったことにする!」を意識的に唱えようという作戦です。

次の日やってみた。結構いいかも?

私はケンカを結構引きづるタイプなので、まだモヤモヤしていた次の日になかったことにする宣言を息子にしました。

「昨日はケンカしちゃったね。スキー行けなかったり叩かれたりが嫌だった。でももうなかったことにする!これから仲良く過ごすためにどうしたらいいのかは、お互い考えてみようね。」

息子は、「うん分かったー」と軽い返事をして全く別の話をし出したので、私の気持ちは伝わらなかったなという残念な気持ちでいっぱいになりました。しかし、なかったことにすると言った手前、ぶり返してまたくどくどいうのはよろしくないと思い、言いたい気持ちを抑えることができました。

なかったことにする宣言をしたことにより、謝って欲しいという気持ちが薄れ、不機嫌な顔をするでもなくいつも通りの会話を楽しむことができました。

まだ1回しか実践してませんが、初回はうまくいったような気がします。続けてみようと思います。